引込み盤内通線経路

医療機器の試運転、開発時のテストを行うため近くにある倉庫を借りられた大阪市城東区のお客様より以前の借主が使っていた低圧電力30Aの設備が残されており電力申請を行えば現状のまま使える状態でしたが今回、試運転される医療機器は1台だけでも50A必要なのに加えて複数台同時に試運転を行うため低圧電力の電気容量を大きくしたいとのご相談をいただきました。

医療機器の各電気容量、どの組合せで何台同時に試運転をされるのか?それ以外で業務用エアコン、3相200Vスポットエアコン、多岐に使用できるコンセントが必要なのかどうかなど詳しくヒヤリングをさせていただいた結果、主幹150Aで60Aブレーカー2台、30Aブレーカー2台の内容で決定しましたが、お客様と家主さんとの契約のなかで倉庫を明け渡す際は「原状に回復する」という取決めがあるため事前に工事内容を提出して家主さんに承諾をもらってからの工事着工となりました。

ブレーカーの位置、医療機器の試運転時に電源接続するときの高さ、使い勝手などを考慮して設計を行ない通線のための貫通2箇所も極力小さな穴を開け建物には極力ビスは打たず簡単に原状回復できるように条件に沿った内容で工事を行なっています。

施工地域:大阪市城東区【医療機器メーカーA社様】
工事内容:低圧電力引込み工事・電力申請含む

 

既設低圧電力引込み

左側は低圧電力(三相200V動力)、右側は電灯の引込み線が入っているパイプ(管路)です。

 

既設引込み開閉器

左側の開閉器ブレーカー30Aは一旦撤去します。

 

既設電灯動力分電盤

室内側既設電灯動力分電盤の左上の30Aブレーカーは原状のまま残します。

 

新規低圧電力引込みルート

まんなかの引込み管路は原状まま残して新たにビニルパイプで管路を設けてCV-T38SQを引込みました。

 

引込み盤内通線経路

既設引込み盤底板には引込み線、正面は幹線が通線出来るように2箇所貫通(穴あけ)をしていますが原状回復時には底面はゴムブッシング、正面は元々付いていた30Aブレーカーを取付け室内側は配線プレートのブランクカバーを取付けれて簡単に原状回復できるようにしています。

 

医療機器試運転・テスト用分電盤

電力計から150Aまでの主幹ブレーカーまで幹線管路を設けると管路を支持するのにビスを打つ箇所が増えるため鉄骨に沿わせてインシュロックで支持しています。お打合せさせていただいた通リのブレーカー台数ですがA社様には電気工事士の有資格がいらっしゃるとのことでしたので今回は二次送りセットを取付けて簡単にブレーカーを増設できるにしています。

コンパネ(木板)ベースは絶縁性に優れて既設電灯動力分電盤のように扉もないので試運転でお使いになるにはバッチリだと思います。

ご依頼いただき誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に「第一種電気工事士」が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。