大阪府泉佐野市で一戸建中古住宅を購入されたN様より音楽機材を使うので200Vコンセントをいくつか増設したいとのご依頼をいただき現地調査を兼ねてお伺いしてきました。
専用コンセントの増設工事なので数量、増設場所、通線ルート、既設分電盤容量etcの確認のはずが思わぬ展開に・・・
N様と今回入居される友人の方と打合せを進めると「どのくらい電気を使うか分からないけどブレーカーが落ちないように1階と2階に電源を切り分けて2階専用の分電盤を増設したい」との内容でした。
1階は2部屋とLDKと納戸、2階は4部屋と納戸に対して既設電気容量は75A+14回路あり家族だけで住むなら十分な設備ですがオーナーのN様が使う1階の2部屋以外はすべて友人に貸出して近々納戸も取壊し2段ベットを置いて多くの友人がシェアできるようにするようです。
シェアする仲間の職業、生活パターン、趣味もさまざまなので各自の部屋で気兼ねなく電気を使っても使い過ぎでブレーカーが落ちないようにするのが工事の目的ですが、完全に1階と2階に電源を切り分けるというのは新築住宅ではない限り合理的な工事ではありません。
そこで2階にあるエアコン専用コンセントの4回路分を増設した分電盤に切り分けて1階にある既設分電盤に余裕をもたせ電灯引込み線と1階2階の幹線改修、200Vコンセントと分電盤の増設工事を行ないました。
施工地域:大阪府泉佐野市【戸建中古住宅】
工事内容:電気容量増設設備工事・200V専用コンセント増設・電力申請含む
既設の設備は電灯引込みはポールで受けています。電力メーターを取付けてあった木板が割れて今にも落ちそうな状況だったのでちょうど良い時期に工事しました。
今回の工事ではポールから建物側に電灯引込み地点を変更します。
既設住宅分電盤(主幹75A+14回路)で今まで1階と2階住宅全体の電気をまかなっていましたが2階に行っているエアコン専用コンセント4回路を2階の分電盤に切り分けるため電気容量に余裕がでました。新しい幹線に張り替えるため天井点検口の寸法をけ書いたところです。
1階2箇所、2階2箇所で合計4箇所の天井点検口を通線のため先に設けなければなりませんが既設住宅の場合、天井開口時に電動工具を使うと既設の電線を切断する恐れがあるので確認しながら慎重に電動工具と手動(手ノコ)のハイブリッドで天井を開口していきます。(たいへんです・・・汗)
1階引込み開閉器側の点検口から2階に設けた2階点検口を利用してCV22SQ-3CとIV5.5SQアース線を3センチほどの隙間から通線して天井裏から屋根裏の分電盤まで電線をもっていきます。
引込みCV-T60SQ、1階幹線CV14SQ-3C、2階幹線CV22SQ-3Cを接続した引込み開閉器ブレーカーです。
全面リフォームした形跡があり土壁を残して石膏ボードを貼っていて壁中に電線が通らないのでエアコン用専用コンセント、200Vコンセント合計9箇所すべて天井にコンセンを設けています。
屋根裏にころがした1階からの幹線、2階専用コンセント電源、アース線です。
屋根裏に設置した増設分電盤です。住宅分電盤では最大電気容量主幹100A+16回路を選定しました。各自のプライバシーに配慮して共有スペースである屋根裏に直置きしています。
既設分電盤の幹線を電力会社の引込み工事(停電時)に新しい幹線に接続替えします。
増設分電盤の電圧と絶縁検査を行なってから送電します。
ポール側の既設引込み線と電量計は撤去され建物側で電灯を引込み送電したところです。
ご依頼いただき誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に「第一種電気工事士」が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。