左端にある大きなブレーカーが突然、落ちて上がらなくなったとき漏電の疑いがありますが、慌てず解説通りの緊急対処方をお試しいただき専門業者に漏電修理をご依頼下さい。
電気は流れ込む電流と流れ出す電流は常に同じで差し引きするとゼロになるのが正常な働きです。たとえば分岐ブレーカーのプラス側から10の電気を送り、スイッチ、照明器具、コンセントなどの負荷機器を介してマイナス側に10の電気が戻ってきて差し引きゼロになるのが正常な動作ですが、同じように10の電気を送ってもマイナス側に6しか戻ってこなかったとしたら差し引き4の電流がどこかで漏れているのが漏電の症状です。
漏電ブレーカーが、回路のどこかで漏れて戻ってこなかった電流4を検知すると安全機能が働き電気を遮断させて電気を使えなくさせる仕組みになっているのでブレーカーが落ちるといった状態になるわけです。
水気がかかる外部照明、電線の接続部分などに多くみられ室内側では経年劣化した家電製品、照明器具などの機器類、あとキッチンや洗面所など水を使う場所からの漏電が考えられます。
その他は天井裏にころがしている電線をネズミなどの小動物が噛じるといった原因も挙げられますが、まずその時に使っていたと思われる家電などの機器類をコンセントに差しブレーカーが落ちたときと同じ状況にしてから絶縁抵抗計を使って漏電している分岐ブレーカー回路の特定を行います。次に特定した部屋で使っている負荷機器を1箇所ずつコンセントから外しながら絶縁測定を繰り返していきます。
この作業で漏電を検知したときはコンセントに接続してあった負荷機器のどれかだと判断できますが、負荷機器を外しても漏電している場合は照明器具、コンセント、スイッチなどの設備を一箇所ずつ取外しながら接続箇所の点検と同時に絶縁測定を行なっていきます。ここでも検知しなかったときは電線の接続箇所、隠蔽された天井裏、壁中の電線のどれかに問題があります。
この隠蔽された箇所で漏電していた場合、作業スペースがあれば修理可能ですが箇所によっては新たに点検口などを設けてからの作業となるため当日の修理が難しく費用もかかります。
漏電箇所の調査は電気トラブルのなかでも難易度が高く現場によっては、そのときに症状が現れず漏電箇所を見つけることが難しいこともあります。不具合箇所がすぐ発見できるような簡単な作業ではありませんので予めご理解下さい。
工事内容 | 基本料金(税込) | こんな症状で困った |
基本料金は分電盤の絶縁測定(漏電している分岐ブレーカー回路の特定迄です) 負荷機器を取外して調査、修理作業は別料金になります。 |
¥9,900円~ |
ブレーカーのツマミを上げてもすぐ落ちる。 電力会社が行う4年に1回の定期検査で漏電している箇所があると指摘された。
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《別途料金》
基本料金には出張費、駐車スペースがない場合の駐車料金は含んでいません。
<<下記は注意事項です!必ずお読みください!!>>
漏電は難しい修理のため作業時間に制限がないお客様のみ対応させていただいております。
作業スペースが確保できない隠蔽された天井裏、壁中の電線、接続箇所などで漏電している場合、建物の状態によっては当日の復旧が難しい場合がありますので予めご了承下さいませ。
作業時間に制限がある営業中の商業店舗様などの漏電修理については時間内で復旧させることが難しいため当店ではお受けできないことがあります。
漏電回路を見つける簡易的な方法
漏電を検知すると左端にある主幹の漏電ブレーカーが落ちて電気が使えない状態になります。
ブレーカーのツマミが全く上がらずONにならない、ツマミを上げてもすぐ落ちるといった状況のとき、下記の順番で慌てず作業を行えば正常な回路と漏電回路の切り分けが可能です。
1)簡易的な方法ですが、まず全てのブレーカーをOFFにします。
2)次に主幹ブレーカーをONにしてから上下についている分岐ブレーカーを数秒の間隔を空けながらゆっくりと順番に上げていって下さい。
3)分岐ブレーカーをONにしたときに主幹ブレーカーが落ちれば漏電している箇所の回路です。問題のブレーカーだけOFFにしておけば正常な回路は使えるようになります。
あくまでも漏電しているブレーカー回路だけを切って、とりあえず電気を使えるようにするための簡易的な処置ですので緊急の場合はお試し下さい。
すべての分岐ブレーカーを落としているのに主幹ブレーカーが上がらないといった症状のときは漏電ブレーカーの故障が原因で誤動作している可能性があります(この場合は漏電ではありません)
漏電調査に必要な測定機器類
これら測定機器をフル活用して不具合箇所を大まかには絞り込めますが、すぐに特定できるわけではありません。どこで漏電しているのかを見つけるにはツール+経験とカンが必要な宝探しのような作業になります。