不動産管理管理会社様が管理されているマンションの外壁についている共用分電盤の漏電ブレーカーが最近、雨が降る度に頻繁に落ちるため分電盤交換のご依頼をいただいた電気工事内容になります。
不動産管理管理会社様のお話ではハッキリした要因が判らず分電盤の経年劣化が原因でブレーカーがで落ちるのではないかと判断されたようです。
漏電ブレーカーが落ちる電気トラブルとしては漏電若しくは漏電ブレーカーの誤動作の2点が考えられますが、雨が降る度に頻繁にブレーカーが落ちるということは漏電の可能性があり分電盤を交換しても症状が直る可能性は低いと思われます。
漏電ブレーカーが落ちていない乾燥した晴れた日に絶縁測定(漏電の有無)を調べても数値が現れませんが、念のためどこかの回路が若干悪いのではないかと思い測定しましたが、やはりすべて正常な数値です。
漏電ブレーカーの誤動作も考えましたが、雨が降る度に頻繁にブレーカーが落ちるため誤動作しているようには思えません。
ハッキリした原因も判らず分電盤交換しても雨が降ると同じ状態になりかねず困ったな~と思っていたところ不動産管理会社様のお話しでヒントを得ました。。。
漏電ブレーカーが落ちると警備会社が検知して復旧に行った際、若干電気の心得がある警備会社の担当者さんが分電盤の周辺をドライヤーで乾かしてブレーカーを上げているとのお話しを伺いある程度原因が絞り込めてきました。
屋外引込計器盤の中に取付けられていた共用分電盤なので雨が降っても直接水気がかかって漏電ブレーカーが落ちることはありませんが、すべての電線接続部に室内ジョイントで使う差込み型コネクターが使われていたのが要因の可能性があります。
電線のジョイントで使うこの差込み型コネクターは周囲が乾燥した室内で使用する部材であって水気がかからない場所であっても年月が経過すると今回のような不具合が出ることもあります。
想像ですが、雨がかからない屋外引込計器盤内に入っている分電盤なので安易に差込み型コネクターでジョイントしたのはないかと思います。
今回の症状としては『ブレーカーが落ちる漏電の原因は被覆端子の湿気』と同じような事例で不具合箇所がすぐ見つからない厄介な内容でした。
差込み型コネクターでジョイントしてある電線は一捻りで外せるブカブカな状態だったので屋外引込計器盤内の電線の熱と雨の日の湿気が重なり差込み型コネクターの内部に水気が発生して漏電ブレーカーが落ちたのではないかと考え分電盤交換と並行してすべてのジョイント箇所を(E)型リングスリーブで圧着してから自己融着Nテープ(合成ゴムを主成分としたもので伸ばして巻くことにより時間の経過とともに融着して一体化します)を巻き、その上から絶縁テープを使い手直し工事を行い完了しました。
分電盤を交換して接続ジョイント箇所の手直し後、雨の日が続き時折激しい雨が降りましたがブレーカーが落ちることなかったとのご連絡をいただき一安心です。
エコサポートにご依頼下さり誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に『第一種電気工事士』が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。
施工地域:大阪市北区菅栄町【賃貸Sマンション共用部】
工事内容:住宅共用分電盤交換工事及び電線接続ジョイント箇所修理
交換商品:パナソニック住宅分電盤
主幹3P50A 10+2回路 BQW85102 商品定価¥40,600円(税抜)
屋外引込計器盤の中に取付けてあったマンションの共用分電盤が雨が降る度にブレーカーが落ちていたようです。
雨が降る度にブレーカーが落ちているのは漏電の症状ですが、すべての電線接続には屋内で使う差込み型コネクターでジョイントされていました。
分電盤内も差込み型コネクターでしかジョイントされていませんでした。
共用分電盤の電線を延長するため差込み型コネクターをこれだけ使えばどこかの箇所が湿気の影響で漏電ブレーカーが落ちたのではないかと思います。
『雨が降る度にブレーカーが落ちる』共用分電盤を取外して新しい分電盤に交換する準備をします。
差込み型コネクターで接続されていたすべてのジョイント箇所を(E)型リングスリーブで圧着して手直ししました。
(E)型リングスリーブに自己融着Nテープ(合成ゴムを主成分としたもので伸ばして巻くことにより時間の経過とともに融着して一体化します)を巻付けます。自己融着Nテープは雨がかかる屋外に使用する材料です。
自己融着Nテープの上に絶縁テープを巻いているので雨が直接かかっても漏電してブレーカーが落ちることはありません。
既設の分電盤内でジョイントしていた箇所を整線してゴチャゴチャになっていた分電盤内をスッキリ綺麗にしています。
雨が降る度にブレーカーが落ちていた共用分電盤を交換して不具合のあったジョイント箇所の差込み型コネクターを(E)型リングスリーブで圧着して手直し工事完了です。分電盤交換後、数日強烈な雨が降りましたがブレーカーは落ちなかったようです。ハッキリした原因は掴めませんでしたが、おそらく差込み型ジョイントのどこかに湿気などが流入してブレーカーが落ちたのではないかと思われます。