単相3線引込み

食肉加工業をされている大阪市生野区のI社様より事務所の窓用エアコンをつけると頻繁にブレーカーが落ちるのでエアコンが使えなくなったとのご相談いただきお伺いしてきました。

現場を見て一目瞭然、作業場全体の電灯コンセントに安全ブレーカーが2個しかなく完全に電気容量が不足している状態です。

この貧弱な電気設備で照明、コピー機、パソコン、業務用冷蔵庫、業務用冷凍ストッカー、エアコンに電気を送って使っていたとお聞きして驚きましたが、それにプラスして事務所の窓用エアコンを使えばブレーカーが頻繁に落ちるのも当然です。

対策としては単相三線の設備に切替えて電気容量を増設する作業になりますが、具体的には引込線と幹線をCV-T14SQ(太い電線)に取替えて分電盤を増設してから電気容量の大きな負荷機器には専用コンセントを新たに増設して既設の電灯コンセント回路をバランス良く分散させます。

ここで思わぬ問題が発生・・・

ほとんどの負荷に接続してある電源ラインのどこかで23mAも漏電しているではありませんか。
この現場の設備では安全ブレーカーだけで電気を送っているため漏電していても検知せず回路を自動的に遮断しません。

主幹に漏電ブレーカーがついていれば回路を遮断して電気を送れないようになりますが、安全ブレーカーは過電流(電気の使い過ぎ)のときしか回路を遮断しないからです。

長年、漏電している状態を知らずに電気を使い続けてたと考えると恐ろしいばかりです。

漏電調査を行いましたが点検出来ない箇所に電源があり結局、新しい電源線にすべて張替えました。
次から次と不具合箇所が出てなかなか終わりが見えなかった現場でしたが、最終的には安全にお使いいただけるように施工を行い完了しました。

エコサポートにご依頼下さり誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に「第一種電気工事士」が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。

施工地域:大阪市生野区【食肉加工場I社様】
工事内容:単相三線切替工事・電気容量増設・専用コンセント増設・電力申請含む

 

安全ブレーカー

この安全ブレーカー2個だけで加工場全体の各負荷機器に電気を送り使用していました。おまけに23mAも漏電しており危険な状態でした(怖)

 

単相二線式電力量計

単相二線式の電力量計です。左側の電線2本が電力会社のトランスから電力供給される引込線、右側の電線2本が画像上のある安全ブレーカーに接続されている幹線です。

 

電力量計仮移設

同じ場所に単相三線を引込むため既設単相二線式の電力量計を右上の木板に一旦移設させてスペースを空けます。

 

3P20A動力ブレーカー

右がら2番目の動力ブレーカー1台からプレハブ冷蔵庫の冷却ユニットに2系統電源を送っていたのを既設安全ブレーカーの空きスペースに3P20Aブレーカーを増設してダブル接続を解消しています。

 

分電盤取付け

主幹60A漏電ブレーカー+7回路の分電盤を取付け業務用冷蔵庫、エアコン専用回路を設け電灯コンセント回路はバランス良く振り分けて加工場の電源電線をすべて張替えました。

 

引込線、幹線をCV-T14SQに改修して電力会社から電力供給を受け単相三線切替工事と電気容量増設工事を完了しました。