連棟式住宅のいわゆる長屋物件で電力量計を取付けてある木板が外壁から剥がれ電力メーターが落ちかけているとのご相談をいただいた修理内容になります。

築年数が古い建物では電力量計を取付ける下地に木板を使用されていることが多く長年雨風に晒されると経年劣化による腐食や亀裂で外壁から木板が剥がれ落ち電力メーターが宙ぶらりんになっていることがよくあります。

電力メーターを外壁に取付ける下地にプラスチック板なら腐食や亀裂することがありませんが、木板だと防ぎようがなく事例のような状態に陥ることがあります。

ともあれ電力量計取付板の交換作業を進めると引込線と幹線共に何故か3本線が使われていました。
少し専門的になりますが、こちらの現場は100Vしか送れない単相二線式の電力メーターがついているため引込線と幹線共に2本線だけで済むところ何故3本線が使われていたのかの経緯が分かりません。

一般的には3本線を使って単相三線式で単相200Vが送れるようにどのご家庭でもほぼなっていますが、現場事例のように引込線と幹線共に3本線が敷設してあっても両方共線を1本余らして単相2線式の電力メータに接続すれば特に問題はありません。

問題はここからで余っている赤色の引込線を検電したところ『ピーピーピ・・・』絶縁処理しておらず電気が通電してため雨水が吹き込んで電線にかかると大変な事態になるところでした。

遊んでいる電線に電気が流れている理由として長屋になっているのが影響しています。
電柱のトランスから建物に向かって大元の電気を引き込み送電をしていますが、基本的に1建物に1送電というのが電力会社の基本ルールになっているからです。

平たくいうと一軒一軒住人が違っても連棟式のため1建物なので1送電になりそこから電気を分配する工事になります。

お隣が電気工事をした際、ジョイントボックスの内で思い込みで接続したのではないかと思います。

誤接続で送電されていた引込線の絶縁処理を行い外壁から剥がれていた電力メーター板をプラスチック製の材質に取替えて完了しました。

エコサポートにご依頼下さり誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に『第一種電気工事士』が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。

施工地域:大阪市福島区福島 Y様邸【長屋 連棟式住宅】
工事内容:電力量計板改修工事

 

外壁から木板が剥がれ電力量計が宙ぶらりんになった状態で1年以上経過していたようです。

 

電力量計木板上部を紐で縛り落ちないように処置されていましたが、木板が抜け落ちる寸前になっていました。

 

ほぼ隙間なく電力量計がボックス内に収めているため上側が突き当りこれでは電力量計カバーが外れません。

 

ボックス回りを割って電力量計カバーを外したところです。

 

1と2は電柱から送電されている引込線で3と4は分電盤に接続されている幹線になりますが、確認のため赤色の引込線を検電したところ絶縁処理せず通電されており触ると感電する危険な状況でした。

 

電力量計取付板がついていた外壁には無数の釘跡とモルタルのひび割れがあり幹線も保護管無しで外壁に突きだしてあります。

 

傷んだ外壁箇所をコーキングで補修を行い電力量計取付板を固定します。

 

通電(電気が流れる)されていた引込側の電線を防水に使用される自己融着のNテープを巻き更に絶縁用ビニルテープを何重にも巻いて絶縁処理しました。

 

外壁から剥がれた電力量計木板からプラススチック板に交換し三方をコーキング処理しています。

 

化粧フードを被せた画像を取り忘れましたが、1本余っていた引込線を幹線を電量計板の隙間に収めて完了です。