店舗兼住宅の店舗部分に仕事で使う機器の電源に低圧電力(3相200V動力)を引き込んでいらしゃったようですが閉店に伴い低圧電力を解約したところ2階、3階で使っている単相200V電源仕様のエアコンが動かなくなり接続替えのご依頼をいただきました。
当店にご依頼いただく前に低圧電力の切離し工事に訪れた電力会社からも指摘があり『契約違反の使い方なので接続替えして下さい』と言われたそうですが3相200V動力電源から単相200V電源を違法に接続して使っていたことがすぐ分かる内容でした。
三相と単相の違いがあるものの200V電源仕様のエアコンが動くのになぜ違法行為なのかといいますと電力会社と結んでいる契約が違うからです。
関西電力管内で一般住宅のほとんどが「従量電灯A」の契約になっていると思います。
平たくいえば電気を使った分だけ請求される契約になっており電気の使用量が300KWを超えると1KWあたりの使用単価がグ~ンと跳ね上がり使いすぎると思わぬ電気料金になっていることもありえますが、それに比べ低圧電力の方はいくら使っても使用単価が一定で変わりませんが、その代わり使用する機器の電気容量対して契約を結び基本料金が発生するという特徴があります。
今回の事例では違法な接続をして低圧電力の安い電気料金で200V電源のエアコンを使っていたことになります。
お客様も何故このような工事になっていたのか記憶にないとのことでしたが、当店にご依頼いただく2~3ヶ月前、住宅部分に付けてあった2階と3階のルームエアコンを家電量販店で少し大きめの機種に取り替えてもらったとのことでした。
これで納得です。
家電量販店のならではの「やっつけ工事」です。
お客様も作業内容を見ておらず以前からこのような接続になっていたのか?今回のエアコン取替に伴い発生した工事なのかの記憶がないのでなんとも言えませんが、いずれにしても違法性の説明もせず平然と3相200V動力電源から単相200V電源を取りだしてエアコンの電源に使用するとは電気工事士としてあるまじき行為だと思います。
説明が長くなるので詳細は割愛しますが例外として単相200V仕様の電気溶接機に限り電力会社と契約をすれば三相200Vから電源を送っても良いことになっています。
今後使わない動力ブレーカーを撤去して単相200Vに接続替えを行い作業を終了しました。
エコサポートにご依頼下さり誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に「第一種電気工事士」が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。
施工地域:大阪市生野区区 T様邸【店舗兼住宅】
工事内容:単相200V電源接続替え及び動力ブレーカー撤去工事
違法な接続方法で動力ブレーカーから単相200V電源を確保していました。右側は主幹ブレーカー、その横は1階に送っていたと思われる動力ブレーカーまでは違法ではありませんが動力の主幹ブレーカーから単相200Vを取出し2階、3階のエアコンに電源を送るのは違法です。
単相200V電源を確保するのであれば下側の電灯ブレーカーから取りだすのがまともな工事です。
すでに低圧電力を廃止しているため使わなくなった動力ブレーカーを撤去してから違法接続してあった電源電線を取外して改修の準備を行います。
電灯の主幹ブレーカー2次側に接続替えをして単相200V電源切替工事完了です。