電線銅の錆(緑青)が原因で通電しない箇所

数日前から家半分の電気が点いたり点かなかったりして電気の調子が悪くついに完全に使えなくなくなったとのご連絡いただき大阪市西区にある分譲マンションにお住まいのM様邸へ調査にお伺いさせていただきした。

まず、初めにブレーカーの電圧測定を行ったところ上下に並んでいる上半分①③⑤⑦番回路すべて電圧0Vでまったく電圧がかかっていません。

ブレーカー4個同時に故障することは考えにくいのでカバースイッチ(CKS)を開けたところ一目瞭然CKSの二次側に接続してある黒色T相の電線先端箇所に緑青(銅につく錆)が発生していたのが原因でした。

緑青(別名:青錆)ですが銅で作られた歴史のある仏像とか身近では古い10円玉に緑がかって付着しているものが青錆です。

カバースイッチ(CKS)の二次側に黒色の銅電線がビスで止まっていますが、そこに緑青が発生したため絶縁が上がり電気が遮断されたためブレーカーまで到達しなかったのが原因で絶縁被覆の上から電気を送っても流れないのと同じ現象になっていました。

それから赤色のR相側の電線も被覆が水ぶくれの状態(長時間電流が流れた跡)があり主幹もカバースイッチ(CKS)なので漏電が発生したとき瞬時に電気を遮断することはありません。

古い分電盤なのでいたるところ不具合が見つかり新しい安全な分電盤に交換させていただきました。

当店にご相談いただく前に電気が点いたり点かなかったり不具合があったようですが「まだいけるやろ」と思われ騙し騙しお使いになられたようですが完全に家半分通電しなくなってからでしたので結果、照明、インターホン、電子レンジ、給湯器も使えず数日間不便な生活を送られたようです。

このようなトラブルが突然おこり日常生活に支障をきたすことがありますので古い分電盤がついているようであれば点検をご依頼下さい。

エコサポートにご依頼下さり誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に『第一種電気工事士』が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。

施工地域:大阪市西区 M様邸【分譲マンション】
工事内容:住宅分電盤交換工事
取替商品:パナソニック住宅分電盤
主幹3P60A 8+2回路 BQR8682 定価¥37,600円(税抜)

 

電気が点かないブレーカー

上側についているブレーカーを測定したところ4個共すべて電圧0Vでした。同時に故障することは考えにくいので他に原因があると考え調査を進めます。古い分電盤にはあるあるですが左端についているカバースイッチ(CKS)は単なる電気の入切動作させるだけで漏電が発生していても自動的に電気を遮断しないので安全ではありません。このタイプがいまだについているようであれば交換をお勧めします。

 

電線銅の錆(緑青)が原因で通電しない箇所

「あ!なるほど~」カバースイッチ(CKS)の二次側に接続されている黒い電線が原因で電気が遮断されていたようです。電線の中身は銅線ですので経年劣化で銅が酸化して緑青が発生したものと考えられます。赤い電線の絶縁被覆も水ぶくれ状態になっていました。

 

分電盤交換準備

緑のアース線と赤色の電線が圧着してあり主幹が緑色のアース線で枝が赤色です。赤色の電線が接地線なので部屋にあるアース付きコンセントに赤色の電線が挿してあるはずですが部屋にあるコンセントを確認してもアース付きコンセントがどこにも取り付けられておらず緑色のアース線の接地抵抗測定したところまったく落ちておらず完全にアースモドキの施工でした。

 

分電盤交換後

本来であれば赤色のアース線を一纏めにして新しい分電盤の連結アース端子に接続したいところですが元のアースが効いていないことには施工の意味がありません。お客様には一連の内容説明と接地抵抗の数値をご確認いただきアース線は省いて施工しています。

 

パナソニックBQR8682住宅分電盤

漏電ブレーカー付き分電盤に交換してスッキリ、しかも安全にお使いいただけるようになりました。

 

扉を閉じればスッキリとしましたよ~