プレハブ冷蔵庫冷却ユニット、業務用エアコン(店舗)の負荷設備に動力三相200Vを使用されていますが、ここ最近は5分ごとにブレーカーが落ちてしまうので、プレハブ冷蔵庫の温度も5℃に保たれず商品である生花が咲いてお困りとのことでした。

ブレーカーが落ちる原因として漏電、過電流(電流の流れ過ぎ)誤動作(故障によるもの)が考えられますので調査を行い一工程ずつ消去していきます。

最初に漏電の疑いが考えられるため絶縁測定を行ったところ漏電ブレーカーが作動するほどの数値ではありませんが、測定数値はギリギリOKという状態でした。

次に負荷設備を動かし電流値計測しようとしたところ業務用エアコンが故障していて電源が入らず測定不可能でしたが冷却ユニットのみを計測すると4.8Aで過電流の疑いもありません。

通電時に冷却ユニット側の漏れ電流を計測しましたがこちらも全く問題ありませんでしたので最後に考えられるのが漏電ブレーカーの誤動作しかありません。

通常であれば故障しているブレーカーだけ交換すれば修理は完了となりますが、今使っている負荷設備に対してブレーカーの個数が多く幹線の絶縁もあまり良くなかったのが少し気になり念のため電力会社の請求書を見せていただくと負荷設備2台に対して5KW契約になっていました。

またブレーカーの個数が多かったのが、どうしても気になり使用機器2台の負荷計算すると3KWにしかなりません。

お客様にお聞きすると使っていた200Vの動力機器が何だったのか記憶にないとのことですが、基本料金の請求は20数年前から5Kw契約だったそうです。

と言うことは・・・?

使ってもいない2KW分の契約料金を20数年間にわたり約50万円以上電力会社に払い過ぎていた計算になります。(1KWあたりの基本料金が¥1,000円少々)負荷設備を勝手に撤去して減設申請を行わなかったことが最大の原因です。

契約料金の過払い額をお話させて頂くと、ひじょうに驚愕されていました。
今回、故障した漏電ブレーカー以外にも多くの問題があり分電盤改修と絶縁が悪い幹線改修工事に加え減設申請も同時に行いました。

今使用している負荷設備は冷却ユニットだけなので減設申請したところ1KW契約になり以前に比べて月々¥4,000円以上も基本料金が下がりました。
(これは大きい!)

エコサポートにご依頼いただき誠にありがとうございました。
当店では、お客樣に合ったより良い工事のご提案をさせていただき丁寧な施工で安心安全に『第一種電気工事士』が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。

施工地域:大阪府八尾市恩智中町 T園芸店様【販売店舗】
工事内容:3相200V動力幹線改修工事・動力分電盤改修工事・低圧電力減設申請

 

誤動作で電気が落ちる故障した漏電ブレーカー

かなり年季が入った問題の漏電ブレーカーです。故障の原因は誤動作で5分ごとに電気が落ちる状態になっていました。

 

200V動力開閉器盤

既設の動力引込盤を改修して新たなブレーカーを取付けました。

 

次は幹線改修工事に移ります。まず東側の古い既存の幹線を撤去します。

 

新しい幹線に改修した東側です。

 

続いて北側の既存の幹線を撤去します。

 

東側と同じように北側幹線も新しく改修しました。

 

北側幹線から動力分電盤までのルートです。。。長い~(汗)

 

ハイプロスイッチ

左側がプレハブ冷蔵庫のハイプロブレーカーです。右側のハイプロブレーカーには負荷接続されていませんが基本料金だけはしっかりと毎月請求されていました。注意点は減設申請を行わない限り契約料金は自動的には下がりません。

 

動力分電盤

左は主幹漏電ブレーカー、真ん中は後日入替える予定の業務用のエアコン電源(予備として)右はプレハブ冷蔵庫の電源にしています。

 

ゴチャゴチャしていたハイプロ類をブレーカーに変えこのボックスに動力分電盤として組み込み取付けしています。管路に収まっていない電線は仮接続なので業務用エアコンを入替えるとき綺麗に収める予定です。