自動車レースに参加させるクラッシックカーを蘇らせて改造、修理、メンテナンスなどの作業を行うためだけに動力設備のある倉庫を賃借された東大阪市のお客様より低圧電力申請のご依頼と設備内容についてご相談をいただきました。
自営するための準備ではなく今現在も同じような自動車整備工場に務めておられ仲間と一緒に休日に作業をされるそうです。何とも羨ましい限りですね。。。
そんなわけで作業に必要となる三相200Vの機械はオークション、中古品などで探して徐々に購入されるようですが、最終的にどんな種類の機械をお考えになっているのか打合せさせていただいた上で問題なく既設の動力設備が使えるかを検討します。
自動車整備に必要な一般的な動力の機械類は柱上リフト、コンプッサー、溶接機、タイヤチェンジャ、ホイールバランサーなどですが柱上リフト以外は購入を予定しているとのことでした。
今ある動力設備の最大定格容量を活かしながら機械に送るブレーカーの選定と使いやすいように設計してブレーカーの配列を考えて改修作業を行います。
溶接機とコンプレッサーの購入は特に注意が必要です。
両方共始動電流が大きく国際規格に準じてIE3の高効率モーターを搭載してるコンプレッサーは通常のモーターと比べて約3倍ほどの電流が瞬時に流れるため馬力(HP)が大きいほどブレーカーが容量が大きくなる理由があるからです。
今回の設備で取り付けた主幹ブレーカー60Aに対してそれ以上のブレーカー容量を必要とする機械は基本的に使えません。
仮に75Aのブレーカー容量を必要とするコンプレッサーを購入した場合、今回の設備で使用するとブレーカーの過電流保護が機能してブレーカーがすぐ落ちるといった現象になるからです。
機械を購入される前には必ずメーカーが推奨しているブレーカー容量を確認して60A以上必要とする機械購入は避けていただくようアドバイスさせていただきました。
エコサポートにご依頼下さり誠にありがとうございました。
当店では丁寧な施工で安全安心に『第一種電気工事士』が責任をもって作業を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。
施工地域:大阪府東大阪市【自動車整備作業場】
工事内容:三相200V動力ブレーカー改修工事(電力申請含む)
安全確保のため三相200V電力量計の二次側を外し通電を遮断してから作業を行います。
右側にある表面が赤いラベルの部材が3P3E60Aで主幹の漏電ブレーカーです。再利用も検討しましたが古くなると漏電していないにも関わらずブレーカーが落ちるといった誤動作が起きる可能性があるため今回は新しい部材に取替えます。
既設の動力ブレーカー設備を全て撤去したところです。
お客様のご要望通り使用される機械に電源を送る三相200V動力ブレーカー設備に改修しました。容量の大きな溶接機とコンプレッサーは直接続して真中にある長方形の組端子から電源が送れるようにしています。
鉄骨にアース線を接続して完了です。鉄骨アースはかなり強力で数値は12Ωもあります。